DV「シェルター」

DV「シェルター」をご存じでしょうか?暴力夫からのDV被害女性を一時的に保護する施設で、市・町や警察その他いろいろな団体が窓口になっています。

世の中にはとんでもない夫がいて、何をさておき逃げ込む場所が必要な場合があって、その後の住宅確保や就労支援にもつなげられているようです。
 いるようですというのは、どうも弁護士に対しては警戒感があるようで、よく分からないのです。弁護士は、いつも被害女性の代理人をするとは限らないわけで、夫の代理人をすることもある訳です。暴力夫が弁護士に依頼することもあります。そこで施設側も、安心できないと言うことかも知れませんが、女性が1度シェルターに入ってしまうと、その女性の代理人の弁護士でも全く連絡が取れません。こちらからも連絡できませんし、シェルター内の女性本人から連絡してもらうことも出来ません。シェルターがどこにあるのかも分からないのが建前です。
 しかし、離婚となると、協議離婚できなければ(暴力夫の場合には協議離婚が出来ないことが普通です。)、裁判所で調停、訴訟をしないといけないのですが、弁護士に依頼しないと困難です。保護命令(暴力夫のつきまとい、周辺徘徊の禁止や住居からの立ち退きを求めるもの)も、弁護士に依頼することが多いでしょう。   結局、現状では、何をさておき逃げ込んで(4,5日~1ヶ月程度)、一息ついてシェルターを出てきて、弁護士に依頼すると言うことになるのでしょうか。しかし、シェルターから弁護士への連携は普通ありません。
  労働事件の企業側の代理人と労働者側の代理人、医療過誤訴訟の病院側の代理人と患者側の代理人というように、ある程度でも、弁護士の色分けが出来るようになれば状況が変わるのかも知れませんが、今のところ変わりそうだとも言えません。現状では、暴力夫の代理人をするときには、暴力夫の理不尽な要求については距離を置き、弁護士が変に熱くならないと言うことが必要なのでしょうね