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刑事弁護

刑事事件・刑事弁護は緊急事態です。身近な人が警察に逮捕されたり呼び出しを受けた場合には、すぐにご連絡下さい。土曜日、日曜日、祝日でも可能な限り対応します。

一般の善良な市民が犯罪に巻き込まれるのは交通違反と選挙違反です。交通違反の場合には警察は紳士的に対応してくれますが(特に悪質な場合は別ですが)、選挙違反については、極端に厳しい対応がされることが珍しくありません。これは選挙違反取締本部というのが短期間限定で設置されると言うこともありますが、多くは、選挙違反の取締に当たる警察の基本姿勢が問題なのだと思います。警察から呼び出しを受けるような場合には、直ぐに弁護士に相談しましょう。

私は、刑事事件は国選事件をこつこつこなし、1200件位はやりました。兵庫県ではまずこれ以上の方はいません。最近では弁護士数が増えたので、今後、この記録が破られることはないでしょう。過去に大阪高裁で暴行罪の無罪判決もとりました。平成28年9月20日にも、また無罪判決をとりました。自動車運転過失傷害罪です。


無銭飲食の判決がありました。ファミリーレストランで2394円の無銭飲食をした事件で、裁判官は「それなりに多額の」無銭飲食だとして懲役1年の実刑判決を言い渡しました。ちなみに検察官は、被害結果(2394円)は「この種事犯としては比較的大きい」として懲役1年6月を求刑しました。これは、今回だけに特別な判決ではなく、極々あたりまえに判決されている量刑相場なのです。
3年前に、裁判員裁判が導入されてから、一般社会人の常識という言葉で、それ以前と比較して、刑罰が非常に重くなりました。被害者1人の殺人の判決は平均懲役10年だったのが、懲役15~16年になりました。その根拠は、一般社会常識に照らして軽すぎると言うことでした。しかし、一般社会常識は、刑罰を重罰化する方向にだけ利用されています。1人殺して懲役10年が軽すぎるというのが社会常識なら、2394円の無銭飲食で懲役1年6月は、信じられないほど重すぎとは思いませんか。今の、刑事裁判は、裁判員裁判だけ常識にかなった(重い)量刑が必要だが、それ以外の裁判では社会的に非常識な量刑でいいというように運用されているのが実際です(怒!)。

「保釈」について
犯罪者となった場合には、交通違反や軽微な事件を除いて、だいたい逮捕されて勾留されます。逮捕による身柄拘束は最大72時間ですが普通は逮捕の翌日か翌々日には勾留されてしまいます。勾留は10日間で更に10日間延長されることが多い。その間、多くは逮捕されて21~23日間は警察の留置場に入れられて警察・検察の取り調べを受けるのですが、警察・検察の納得する話をしないと、厳しい取り調べを受けることになります。そして、20日間の勾留期間が満了しても、不起訴や罰金になれば出られることになりますが、起訴されると(公判請求といいます)、延々と、勾留が続きます(起訴後の勾留といいます)。そのかわりに、起訴後には保釈請求ができることになっています。
ところが保釈がなかなか認められないことが問題です。被告人は、無罪の推定を受けるので、法律上は原則保釈なのですが、実際の運用は保釈を認めないのが原則です。大半の被告人は有罪であることを認めているので、あとは執行猶予が付くか付かないかの違いですが、執行猶予が付く人は保釈になれば裁判が終わったようなものだし、執行猶予がつかない人は刑務所に入る前にせめて、もう一度シャバに出たいというので、保釈をとることは非常に大切です。第1審の裁判官が、てこでも保釈を認めない場合には高等裁判所に保釈を認めてもらえるよう抗告という手続をしなければならない場合もあります。

「告訴」について
大津市の中学2年生のいじめ自殺事件で、当初、遺族から何度も被害届が出されたにもかかわらず警察が受理せずに、死亡から何ヶ月も経ち、マスコミに騒がれるようになってやっと受理されたという報道がありました。警察の対応は非難されて然るべきでしょう。
告訴がなされたという報道はありません。「被害届」は捜査機関に対する、犯罪のあったことの申告ですが、更に犯人の処罰を求める意思表示をプラスしたものが、「告訴」です。被害届でさえ受理しなかったのですから、告訴をしようとしても警察がなかなか受理しなかっただろうことは、容易に推測ができます。
警察に告訴状を持っていくと、警察は受理せずに、預かりますと言って一旦は受け取って(受け取りもしないこともあります)、頃合いを見計らって、弁護士の知らないうちに本人を呼びつけて、証拠が十分でないとか理由を付けて、告訴状を返してしまうことや、ときには別の警察署に告訴するようにと言うこともあります。
しかし、犯罪捜査規範という規則があって、これには「司法警察員たる警察官は、告訴、告発または自首をする者があったときは、管轄区域内の事件であるかどうかを問わず、これを受理しなければならない。」と書かれています。
どうしても受理しない場合には、書留郵便で送りつけて、それでも適切に処理しなければ、国家賠償請求訴訟を提起することもありますが、これは大変です。なお、受理した上で、起訴猶予・嫌疑不十分・嫌疑なしといった理由で不起訴になることはあります。その場合に納得ができなければ、検察審査会に審査請求をするという手段もありますが、不起訴をくつがえすことは簡単ではありません。

「自首」について

刑法42条は、「罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。」と定めています。

犯罪そのものが発覚していないときと、犯罪そのものは発覚しているが犯人が誰かわからないときのいずれも含みます。

犯罪そのものが発覚していないときとして、例えば、覚せい剤の常習者がまた覚せい剤をやってしまったという場合は、本人が真面目に社会復帰を望むのであれば、そのワンステップとして自首して罪を償うということは有益だと思います。犯罪そのものは発覚しているが犯人が誰かわからない場合として、例えば、ひき逃げ犯人の場合に、本人の自首は被害者救済という観点からも有益でしょう。
「刑を減軽することができる」ということなので、減軽しないこともあります。自首をする目的は、本人の反省の気持ちもあるし、刑を軽くしたいという気持ちもあるのですが、別にそれは悪いことではありません。
弁護士が犯罪を犯した者から自首の相談を受けたときにはどうでしょう。弁護士は捜査機関でないので自首を無理に勧めたりはしませんし、勿論、警察に通報などしませんが、証拠隠滅や逃走のための便宜を求められてもできないことになっています。
本人が自主を希望すれば、自首に同行して、できる限り処分の減軽を図るということになるのでしょう。自首するのですから「減軽」を是非とりたいところです。
児童買春をした犯人の自首についてはどうでしょう。児童買春をした犯人の自首は、相手となった児童の非行をあばく場合があることを忘れてはいけないと考えています。警察は相手児童を特定せずに立件などできません。勿論、多くは児童が一方的に被害者だというケースであって、その場合には、自首を躊躇する理由はありません。